iPhone 3GSでは製造年ごとにBootRomやUnlock、ダウングレードできるiOSが異なります。
2018年の世でやることじゃない気がしますが、とりあえず整理して表にしてみます。
(*表の下に、項目ごとの解説が入ります。)
表の見方
シリアルナンバーを基にしています。整備済み品などはこれには当てはまらないので注意。
Serial Number (設定Appから確認できます。)を 「xxYWWxxxxx」 とすると、
Y = 製造年 [2009年:Y = 9, 2011年:Y = 1]
WW = 製造週 [第1週目: WW = 01, 第45週目:WW = 45]
例: 『8992988701』(3桁目が9、4,5桁目が2,9)なら2009年、第29週目。
Serial number |
939以下 |
940~945 |
946~102(?) |
103(?)~133 |
134~225(?) |
226(?)以降 |
BootRom |
Old |
Old or New |
New |
New |
New |
New |
iPad BB |
Yes |
Yes |
Yes |
Yes |
No(Brick) |
No(Brick) |
iPhoneOS 3.x |
Yes |
Yes |
Yes(?) |
No(?) |
No |
No |
iOS 4.x |
Yes |
Yes |
Yes |
Yes |
Yes(?) |
No |
・BootRom
939以下なら確実にOld (旧ブートロム)、946以降なら確実にNew (新ブートロム)です。
940から945では、基本はNewだと思っていいですが、新旧が混在しているらしいです。
その場合はDFU ModeでPCに接続し、Bootromのバージョンを確認することでどちらなのかを確認できます。『Bootrom 359.3』ならOld、『Bootrom 359.3.2』ならNewです。
OldはBootromに0x24000 Segment Overflowとalloc8 exploit、limera1n exploitの脆弱性を持っています。対してNewでは0x24000 Segment Overflowのみ修正されています。ダウングレードではOldが圧倒的に有利に働きます。
・iPad BB
iPad Basebandが適用できるかを表しています。
133未満ではiPad Basebandを適用できるので、iPad BBである06.15.00にダウングレードすることで、ultrasn0wでアンロックできます。ただし、このままではGPSがおかしくなるので、続けてredsn0wで05.13.04にダウングレードすることで正常にアンロックできるようになります。
134以降ではiPad BBは適用できません。時期的にiOS 4.1以降である可能性が高いため、アンロックもできません。
このデバイスにiPad BBを導入しようとすると、デバイスのBBが壊れます。BBが壊れた場合、修復することはおそらくできません。絶対に導入しないでください。
・iPhoneOS 3.x
YesならiPhoneOS 3.xにダウングレードできます。Noなら復元時に28エラーを吐きます。
シリアルの報告的には103以降ですが、2011年以降製造の3GSはできないと思ったほうがいいです。が、2010年後半も正直なんとも言えないです。2009年なら問題ないでしょう。
・iOS 4.x
YesならiOS 4.xにダウングレードできます。Noなら復元時に28エラーを吐きます。
シリアルの報告的には225以降ですが、2012年以降製造の3GSはできないと思ったほうがいいです。2011年もできないのが混じってるかもしれません。
2009年~2010年なら問題ないでしょう。
・結論
いまから3GSをいじる人は、おそらくあれこれ遊びたい人だと思います。
特に、新規で中古購入を考えている場合、シリアル(YWW)が939以下、最低でも9xxのものを選ぶといいと思います。ですが、2009年製のはほとんどの場合がボロボロでしょうし、状態の綺麗なものを選ぶのも手かもしれません。